『ナッちゃん』や集英社『学習まんが 日本の歴史』シリーズでおなじみの漫画家・たなかじゅんさん(60)が、2026年4月7日、自身のXで衝撃の告白をしました。2月から3月にかけて暗号資産投資詐欺に遭い、被害総額は583万2000円。「貯金すべて消えました」と明かし、大きな話題を呼んでいます。
事件の発端:Xの「副業広告」がきっかけ
たなかさんの妻がXで「自宅で数回入力するだけで副業」という広告を見つけたことがきっかけ。そこから暗号資産イーサリアムの運用を手伝う形へ誘導され、毎日指示通りにクリックすると報酬が積み上がっていくという仕組みに参加しました。
巧妙な手口:こうして騙されていった
詐欺グループの手口は非常に巧妙でした。流れを整理すると以下の通りです。
- 「副業」として参加 → 最初は小さな報酬が積み上がり、信頼を獲得
- 「5倍になるイベント」への勧誘 → 自己資金100万円を用意して参加
- 100万円がゼロに → 「追加の80万で挽回できる」と誘導
- 80万が画面上で720万に → 引き出すための「技術料144万円」を要求
- 「関税72万円」「支払手数料72万円」 → 次々と理由をつけて追加請求
- 「大金を送金するので犯罪を疑われている。国際弁護士の着手金72万円を払ってほしい」 と言われ、さらに追い詰められていきました。
生命保険を解約したり、兄弟から借金したりして工面した結果、総額583万2000円を失いました。
「気づけなかった」のはなぜ?心理的なトリック
たなかさんは「気づくポイントは何度もありました」と率直に振り返っています。違和感がなかったわけではなく、「ひょっとして詐欺かも」と思う瞬間もあったといいます。それでも「いやいや、そんなはずはない」と考えたい自分がいたと明かしています。
これは「認知的不協和」と呼ばれる心理現象で、すでにお金を投じているほど「損を認めたくない」という気持ちが強くなり、判断が鈍ります。詐欺グループはこの心理を巧みに利用しています。
現在の状況
警察に通報し、捜査員が自宅まで来て被害届は受理されましたが、「お金が返ってくることはほぼ絶望的」という状況とのこと。
たなかさんはサイン色紙の販売でもファンへの呼びかけを行っており、苦しい状況が続いています。
SNS型投資詐欺の特徴・見分け方(読者への注意喚起)
金融庁によると、特に目立つ手口は、動画広告やSNS投稿からクローズドチャットへ誘導し、そこで「先生」「講師」「アシスタント」役が登場して利益が出る投資のように見せるというものです。また、「儲けを引き出すには手数料や保証金が必要」と追加送金を求めるケースも多いといいます。
以下の特徴が一つでも当てはまったら、即座に距離を置きましょう。
- 「自宅で簡単に稼げる」「入力するだけ」という文言
- SNS広告 → LINEやDiscordのグループへ誘導
- 投資画面で「利益が出ている」ように見せられる
- 出金のたびに手数料・税金・弁護士費用などを要求される
- 「もうすぐですよ、がんばりましょう」と焦りを煽る言葉
まとめ
今回のたなかじゅんさんの告白は、「自分は騙されない」と思っている人にこそ読んでほしいケースです。最初から大金を払わせる露骨な勧誘ではなく、「家にいながらできる」「数回の入力でよい」といった日常に溶け込んだ言葉で近づいてくるのが、この手の詐欺の最大の危険性です。
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