日本で唯一の定期運行寝台特急として人気を集めるJRの夜行列車「サンライズ出雲」。その車内で購入できる「シャワーカード(シャワー券)」をめぐり、発車前に完売するという異常事態が発生し、SNS上で大きな話題となっています。
乗車直後、転売ヤーと思われる人物が1人で大量のシャワー券を買いだめしたことにより、並んでいた他の乗客が購入できないという事態に。この記事では、騒動の背景と仕組み、そしてネット上のリアルな声をまとめました。
そもそも「サンライズ出雲」のシャワー券とは?
サンライズ出雲は、東京駅と島根県の出雲市駅を約12時間かけて結ぶ寝台特急。長旅を快適に過ごせるよう、車内にはシャワールームが設置されています。
シャワーカードの基本情報
- 設置場所:3号車(サンライズ瀬戸)・10号車(サンライズ出雲)
- 販売価格:1枚 330円(現金のみ・1,000円札対応)
- 販売枚数:1編成あたり約20枚の限定販売
- お湯が出る時間:1枚で6分間(止めている間はカウントストップ)
- 払い戻し:使用の有無にかかわらず不可
なぜ20枚しか売らないのか?
これはケチっているわけではありません。鉄道車両に搭載できるお湯(水タンク)の容量に物理的な限界があるためです。つまり、20枚を超えて販売してしまうと、そもそもお湯が尽きてシャワーを浴びられない人が出てきてしまうのです。
この仕様があるため、週末や繁忙期には始発駅を出る前にシャワーカードが売り切れてしまうのが常態化しており、乗客の間では「シャワーカード争奪戦」と呼ばれるほど。入線時刻の30分以上前からホームに並ぶ人も少なくありません。
【今回の騒動】発車前に完売! 1人で買い占めた転売ヤー疑惑
今回SNSで拡散されたのは、乗車直後に1人の人物がシャワー券を大量購入し、発車前に完売してしまったという報告。
サンライズの車内には、かねてから「シャワーカードはおひとり様1枚まで」と明記された貼り紙が掲示されています。しかし、この掲示を無視した買いだめ行為により、並んでいた多くの乗客がシャワーを浴びられない事態に発展しました。
過去には「1人で9枚購入」というケースも報告されており、その際も大きな炎上に発展。今回も同様の構図で、「転売目的ではないか」との疑いが濃厚となっています。
実際、フリマサイトでは高額転売されている
メルカリやヤフオクを覗くと、定価330円のサンライズのシャワーカードが1,000円〜1,650円前後で取引されているのが確認できます。約3〜5倍の価格です。
シャワーカードには日付指定がなく、後日別の乗車時に使用することも可能なため、転売品でも買い手が付きやすい構造になっているのが問題を根深くしています。
ネットの声:怒り・呆れ・対策案が殺到
この件を受けて、SNS上では様々な意見が飛び交っています。以下、ネット上で見られた主な反応をまとめました(主旨が近いものを要約しています)。
■ 怒りの声
「シャワー楽しみに乗ったのに、転売ヤーのせいで浴びられないとか最悪すぎる」
「貼り紙で『1人1枚』って書いてあるのに無視する神経が分からない。マナー以前の問題」
「寝台券だって争奪戦なのに、さらにシャワーまで争奪戦って…誰得なんだよ」
■ 呆れ・困惑の声
「330円のカードをメルカリで1000円超えで転売って、世も末」
「タンクのお湯は有限なんだから、転売された分までシャワー使われたら途中で湯切れするのでは?」
「乗車券もチケ取り戦争、シャワーも争奪戦、もう寝台特急じゃなくて修行列車」
■ 対策を求める声
「座席番号と紐づけて1人1枚制限を販売機側でかけてほしい」
「乗車券と引き換えの抽選制・予約制にした方がいい」
「車掌さんが見回って複数買いを注意できる体制にしないと無理ゲー」
「いっそシャワーカードをQRコード化して、当日の乗車券に紐づければ転売できなくなる」
■ 擁護・冷静な意見も
「家族やグループで乗ってる場合は複数枚買うの普通じゃない?全員が転売ヤーとは限らない」
「法的には禁止できないから、システム側で制限するしかない」
なぜ制限できないのか?現状の課題
シャワーカードの買い占めが問題になっているにもかかわらず、現状では以下の理由で根本的な解決に至っていません。
- 販売機が「現金投入型」で、購入者の身元確認ができない
- 「1人1枚」はお願いベースで、法的拘束力がない
- カード自体に日付や座席情報が印字されておらず、誰の分でも使える
- 人員不足で、車掌が販売機前に常駐するのは現実的に困難
転売自体を「違法」と断じることは現在の法律では難しく、モラルに訴えるしかないのが実情です。しかし、チケット不正転売禁止法のような仕組みを導入するには販売形態そのものの見直しが必要で、ハードルは決して低くありません。
これからサンライズ出雲に乗る人ができる対策
現状でシャワーを確実に浴びたい人は、以下のポイントを押さえておくといいでしょう。
- 入線の30分以上前にホームに並ぶ(東京駅なら21:00頃には到着)
- 4号車・11号車の乗車口に並ぶのがベスト(販売機までの最短ルート)
- 1,000円札または小銭を事前に用意しておく
- タオル・アメニティは持参必須(車内販売なし)
- どうしても譲れないなら、A寝台シングルデラックスを予約(シャワーカード付き・専用シャワー室あり)
まとめ:寝台特急の文化を守るために
サンライズ出雲は、日本で唯一残る定期運行の寝台特急であり、多くの鉄道ファンや旅好きにとって特別な存在です。その貴重な体験の一部であるシャワーカードが、一部の心ない転売ヤーによって「買えない」「浴びられない」状態になってしまうのは、非常に残念な事態と言わざるを得ません。
JR側にも販売システムの改善が求められる一方で、私たち利用者一人ひとりが「1人1枚」のルールを守ることが、寝台特急の文化を未来につなげる第一歩ではないでしょうか。
高額転売品に手を出すことは、結果的に転売ヤーを利することにつながります。買わない・売らない・使わないの3原則で、健全な乗車環境を守っていきたいですね。
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